
ステムリムIPOは想定外の下ブレから地合いの悪化とマイナス材料が目立つIPOとなってしまいました。8月上場は1社のみですので期待を込めたいところですが本当に公募割れするのか?!
いろんな意味で注目を集め、明日の上場結果は今後に語り継がれるものになりそうです。
ステムリム(4599)IPOの詳細
ステムリム(4599)は、怪我や病気により損傷し機能を失った生体組織の機能的再生・治療を促進する、新しい作用メカニズムにもとづく医薬品である「再生誘導医薬」の研究開発を主たる事業領域としています。
再生誘導医薬は、再生医療や細胞治療が抱える数多くの課題を克服し、従来の医療では治療困難であった疾患を治療のターゲットとすることが可能になります。実用化された場合には、臨床応用の大きな広がりが期待されます。
ステムリム(4599)のメリットとしては、
・公募価格が1,000円という割安感
・8月のIPOはステムリム一社のみの単独上場
・しっかりとしたロックアップ
ステムリム(4599)のデメリットとしては、
・公募株数がかなり多い
・バイオベンチャーという評価が難しいIPO
・仮条件の大幅引き下げ、公募価格が下限決定
メリット・デメリットを比較しても厳しいIPOとなることは間違いないでしょう。
バイオベンチャーIPOは未来予想が難しい!?
ステムリム(4599)IPOは「阪大発ユニコーン」と呼ばれ、市場からの注目度も上々でした。
同社が取り組んでいる「再生誘導医薬」は、怪我や病気により損傷し機能を失った生体組織の機能的再生・治癒を促進するという画期的な医薬品です。当然ながら将来性が期待できるため再生医療に対する株式市場の注目度も高いです。
しかしながら、バイオベンチャーの場合は研究開発に非常に長い時間がかかます。当然ですがすぐに結果が出るものではありません。
情報が開示されても「再生誘導医薬」の完成時期や市場での販売規模など把握がしにくく、上場といっても評価が難しいのが現状です。
加えて、赤字での上場であり、企業価値を売上高、利益などの財務情報では評価できないため、将来性でしか判断することができないため難しいのです。もちろん大化ける可能性は十分にありますが、商品化出来ず研究で終わってしまう可能性も・・・
期待値だけの判断材料では厳しいのも事実です。
下限での公募価格決定と引受価格
ステムリム(4599)IPOは当初の上場計画で時価総額最大2,000億円近くの大型上場を予定していました。
しかし、最終的な公募価格は下限となる1,000円で決定し上場時の株式時価総額は600億円程となりました。
これにより市場から調達できる資金も大幅に減少し、上場後の経営戦略も大幅な修正が必要になりました。
2年後には黒字化を見込んでいるようですが、今回の一連の流れを見る限り投資家からの評価はかなりさめた印象が強いです。
製品化できれば大きな利益も見込めますが、それまでの過程が長いと評価は難しいです・・・
引受価額が「930円」に決定しました。
特別売り気配ではじまった場合はシンジケートカバー取引により930円付近で寄り付く可能性があります。
株価下落の影響
先日から日経平均株価は下落しています。また、アメリカ財務省は中国を「為替操作国」と認定し、市場は大荒れ状態であり、ダウ先物や為替が急落しています。
日経平均がIPOに与える影響は少ないと言われてはいますが、ステムリムIPOの場合はどうでしょうか。
IPOの初値が少しでも高値を付けるためには市場の需要、上場スケジュールなどが重要となってきます。
市場の景気が悪化すると投資家心理的にもリスクを回避する動きになり、上場日に買いが集まりにくくなることが考えられます。
SBI証券より8月8日前場引け後の日経平均株価です
ステムリム(4599)IPOの初値決定要素
主幹事であるSMBC日興証券の想定仮条件設定は正直見込み違いであったと言わざるを得ないです。
昨年のソフトバンクIPOもそうですが上場前のこうしたネガティブ要素は初値に対し大きなマイナス材料でしかありません。
加えて現在、バイオで成功している上場企業は少ないのが現状です。過去の大型バイオ株の上場結果を見ると公募割れする可能性は十分にあります。
2018年 Delta-Fly Pharma(4598):-38,500円
2017年 ソレイジア(4597):+4,900円
2015年 サンバイオ(4592):-29,000円
また、主幹事のSMBC日興証券から当選された方を多数ネット上でも拝見しましたが、一連の流れを受けて当選辞退の声が多数聞かれました。たとえ当選辞退しても8月のIPOはステムリム一社のみの単独上場であり1ヶ月間のIPO申し込みNGのペナルティーを受けても問題ないからです。
こうなると8月9日の上場日は公募割れも十分に秘めた覚悟が必要な結果が予想されます。

過去のバイオベンチャー企業の上場結果からも厳しい結果が予想されます。
ステムリム(4599)IPOの上場スケジュール
銘柄 | ステムリム(4599) |
上場市場 | 東証マザーズ |
吸収金額 | 最大約164.2億 |
抽選申込期間 | 7月25日(木)~7月31日(水) |
抽選日 | 8月1日(木) |
購入申込期間 | 8月2日(金)~8月7日(水) |
上場日 | 8月9日(金) |

大手予想会社の初値予想最終版は公募割れの930円となっています。
過去のステムリム初値予想記事は下記にて↓




ステムリム(4599)IPOの初値予想 最終
評価
まとめ

ステムリム(4599)IPOはやはり930円付近で寄り付く可能性が高いです。
ステムリム(4599)IPOは当初の時価総額1,500億円から500億円に大幅ダウンとなりました。1/3も時価総額が変更になったIPOは管理人もあまり記憶にありません・・
本来であれば8月上場1社ですとかなり微妙なIPOでもそれなりに人気が出るのですが、今回の投資家からのスルーっぷりは相当な衝撃ですね。
主幹事のSMBC日興証券で当選を頂いた方もブシロード(7803)などの直近IPO初値がかなり微妙でしたので相当数の辞退も想定されます。
公募価格1,000円はかなりお得なディスカウントと捉え機関投資家が動いてくれれば公募割れ回避も見込めるかもしれませんが、かなり厳しいでしょう。
結果的に公募割れは免れないと思います。初値同値以上であれば歓喜のレベルです。
セカンダリー投資に関しては博打的な要素が多くなりそうなので静観をおすすめします。
本日も最後まで読んで頂きありがとうございました!
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